紙面から

【こどもっと!ネット】高知新聞こども記者リポート「よさこい祭り」

2013年06月15日 16:38

8月の祭りに向け、よさこい鳴子踊りを練習している「セントラルグループ踊り子隊」高知市・海老ノ丸(えびのまる)
8月の祭りに向け、よさこい鳴子踊りを練習している「セントラルグループ踊り子隊」高知市・海老ノ丸(えびのまる)
 全国200カ所以上に広まっている「YOSAKOI」の踊(おど)り。実は、このルーツは、高知(こうち)県で生まれた「よさこい鳴子踊り」って知ってた? たくさんの人がこの踊りを楽しむ「よさこい祭り」(高知市)が今年、60回目を迎(むか)える。8月の祭りに向け、いま各チームはやる気満々だ。高知新聞社の「読もっか こども高知新聞」のこども記者2人が、10年ぶりに復活(ふっかつ)した有名チームを取材した。

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 「よさこい祭り」は1954年、約750人の踊り子で始まった。
 高知の城下(じょうか)へ来てみいや じんま(おじいさん)も ばんば(おばあさん)も よう踊る
 音楽家の故(こ)武政英策(たけまさえいさく)さんが作詞(さくし)・作曲した歌「よさこい鳴子(なるこ)踊り」のフレーズが曲のどこかに入り、鳴子を持って前進しながら踊れば、もう「よさこい」。演出次第(えんしゅつしだい)で無限(むげん)のダンスが考えられ、この自由さが全国に広まった理由ともいわれる。よさこい祭りで踊る人も増(ふ)え続け、昨年は197チーム(うち県外59チーム)、約1万8千人が出場した。
 8月9日に前夜祭、10、11日に本祭、12日に全国大会・後夜祭が開かれている。本祭では、各チームが趣向(しゅこう)をこらして飾(かざ)り付けた「地方車(じかたしゃ)」と、踊り子隊が高知市内十数カ所の会場を踊って回る。観客はうちわで踊り子をあおぐほどの近さで見物し、高知の街がよさこい一色に染(そ)まる。

   ◇    ◇

 今年、10年ぶりに復活する有名なチームがある。高知市の「セントラルグループ踊り子隊」。YOSAKOIを生んだのは北海道の「YOSAKOIソーラン祭り」(1992年にスタート)だが、その祭りが始まったのも、このチームのエネルギッシュな踊りがきっかけだった。

 今年は県外から駆(か)けつける踊り子もふくめ、総勢(そうぜい)120人で出場する予定。5月上旬(じょうじゅん)から週2回の練習を始めた。会場を訪(たず)ね、チーム世話役の池上志朗(いけがみしろう)さん(70)に「どんな『よさこい』をつくりたいですか」と聞いた。

 「これぞ土佐(とさ)のよさこいというような、激(はげ)しい、荒(あら)っぽい、黒潮(くろしお)のような踊りだね。まずは振(ふ)りを徹底的(てっていてき)に覚えて、次が一番きつい『踊(おど)り込(こ)み』。本番は炎天下(えんてんか)で5、6曲続けて踊らなきゃならないんだから。そして『入魂(にゅうこん)』よ。踊り子一人一人が、1曲4分20秒のそれぞれのお芝居(しばい)をつくっていくんだ」

 よさこい祭りには、前夜祭の「グランプリ」や、本祭の「よさこい大賞」などの各賞がある。池上さんに「賞を取りたいですか」と質問(しつもん)したら、「意識(いしき)しています! 賞を取ると取らないとでは、天国と地獄(じごく)。翌年(よくねん)、いい踊り子さんが集まるかどうかは、受賞にかかっているから」。

 演出は国友悠一朗(くにともゆういちろう)さん(35)。母の故須賀(すが)さんが19年前に振り付けた、名作のよさこいを再現(さいげん)する。午後6時半、会社帰りの踊り子らが集まって練習が始まった。ストレッチや筋力(きんりょく)トレーニングにすごく時間をかけていて驚(おどろ)いた。
 鳴子を持っての振りの練習に。「体の動きに命が入るように」「お客さんが『ワオ!』って驚くような波をつくろう」「魂(たましい)から楽しんで!」。国友さんの声に突(つ)き動(うご)かされるように、踊り子たちが懸命(けんめい)に体を動かす。一人一人の顔が、まるで「私(わたし)が主役」という表情(ひょうじょう)に変わっていく。鳴子の音もシャン、シャンと鋭(するど)くなっていく。

 激しいな! 3カ月後、完成したこのチームの「よさこい」が見たいと思った。

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=2013/05/27付 西日本新聞朝刊=

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